この身の不壊ならずして、絶えず死に向かう様は、人に苦悩を与える。
己の五感の欲する処を善とするも、苦悩を得る。
心は止まる事を知らず、ただ野猿の如く暴れ馬の如くことに会っては納まるところを知らず。
凡そ存在すると認識されるものは総て掴めどもつかめず、
捨て去ろうにも捨て去れず、縁に会っては生起するのみ、総ては苦悩である。
知恵あり、正念あるとき苦悩は消え去る。
さまよえる己の念を己に引き戻せよ、誤った観念や認識から離れよ。
衆生は無明の闇の中でさまよい歩く、声を上げて叫ぶ、
帰るのは木霊でしかなく、虚しく時を過ごす。
仏の声を聴かずば、いずれの時にか道を得るや。
諸法従縁生
如来説是因
是法従縁滅
是大沙門説
縁起を観じて苦悩を去る。
阿羅漢のなしたる技、仏の説くところ。
絶えず縁起を感じて心を静めよ。
諸行無常
諸法無我
総ては縁起する。己の邪見を捨ててみよ。