写仏について

「写仏」って 何かな・・・・

「写仏」って なあに・・・?                       

 

真言寺で写経と写仏を 皆様のご修行としてお勧めするようになってから、かれこれ四半世紀たちます。特に写仏については、現代の人々が あまりに「神仏」という存在から 離れているために 祈りを取り戻し「心に御仏を 映し出す」ことが可能になるようにと はじめたものです。

 

特に住職は 禅の宗門大学で学んでおりますが、もともと画家を志して芸術専攻の大学に、学部長推薦なるものを取り付けて進学するほど絵画に打ち込んでおりました。ですから真言寺の写仏は住職の絵心と技術によるところが大きいのです。

 

丸に点(サンスクリット語のア点)を打てば 「写仏」になるというのが原点です。

それは 仏画の原点でもあります。ですから円とアーチの中は何でもよいのです。

 

しかし 密教の仏画には創作と技術と経典(儀軌)の理解が必要です。本当に御仏を目の当たりにしなければ、描けないのです。創り出した御仏は「バウッダ」・御仏を信奉する自分そのものとなります。

 

ですから過去に描かれた絶妙なる仏画または仏像を写し取ることを、皆様の御修行としての「写仏」としてお勧めしてきました。易しく、楽しく、同じものを何枚も何枚も描く必要があると考えています。

 

真言寺の写仏の原画(下絵)のほとんどは伝真言院曼荼羅からのものです。

剥げ落ちている部分は仁和寺版を参照させていただいております。

伝承された曼荼羅の心を感じて、自己に浄法薫習(大乗起信論)していただくためにです。

 

NHK文化センターのパンフレットに載っている写仏は 真言寺のお弟子さんの作品です。

東京で独自に写仏講座を開いておられる 寺岡妙安さんと駒井智一さんのもので、寺岡さんは書家、駒井さんは絵手紙も創作されておられます。

 

十数年前までは 光忍体操と名打って 来日された周稔豊老師から学んだ易筋洗髄経(達磨大師が少林寺に伝えたといわれるもの)をより瞑想しやすく変化させたものを写仏の前後に行うことを提案してきましたが、久しくお教えしておりません。

 

また 機会があったら お教えしたいと思います。