LDN通信 2016年10月号

人間としての行動規範をどうするか。
これが人間の価値を左右する行いの鋳型を形成する。
自己の利益と共同の福祉も共に満足する内容であることが望まれる。
それは人の生命の尊重をその中心課題として扱う必要がある。性別や人種の壁を越えて、宗教や文化の垣根を超えて形成される観念である必要がある。
総ての人類は幸福を共に追求する権利を有する。
その人権の発露たる思想信条の自由は総ての人類に与えられた自然権であり、いかなる社会制度もそれを犯してはならない、ただし人類の福祉に相反しない権利の行使である必要がある。
この平等の権利は世界三大宗教の根幹であり、民主主義の前提条件である。
それは神のもとの平等であれ、自然権であれ、個々の生命は平等である。
そのように観念されそのように扱われなければならない。
宗教的ドグマは排除され、思想的偏向性は否定される必要がある。
それこそ真実を求め実現すべき課題である。
我々は己の心に問うてこれを捨て去る知恵と勇気を持つ必要がある。
世界の改革は個々人の人格の如何よる。
あなたの心があなたの行動が世界を動かしている。
他の何物でもない。
仏陀の道とはこのような道である、己を律して己に問うて己に勝利し己に安住する。
そしてその自由を他にも及ぼす。
真実の僧伽とはそのような集団である。
そこには真実と認識された法のみがあり、純粋な思考と感性がある、それにおいて練磨された人格が生まれる。
我々仏法者はこの道において己を練磨して生きる。
お釈迦さまの草座,達磨大師の面壁、弘法大師の残された道はそこにある。