LDN通信 2017年1月号

印刷用画面
貴方に希望の光が見えますように、人々の心が満たされますように、心が癒されますように。

新春、明けましておめでとうございます。

盲目な人々は己の行く道に迷い、天を仰いで嘆く。

何者か、私の行く手を阻むと。

因果必然の道理あり、縁をつないで世界は回る。
己の心に映じ、それを行えばその世界がそこに生まれる。
今いる世界は己が行いし過去の影、今の行いが未来をつくる。

心に深い思いやりと真理を求める強い確信があれば、世界のほうから道を示してくれる。
真実の道は向こうのほうからやってくる。

己の独断と偏見からは何も生まれてこない、深い悲しみと悔恨だけが顔を現す。
いかなる時も心静かであれ、心を乱してはならない。真理はそこにある。
鏡に映る映像に心を奪われてはならない。
たとえ香しい花といえどもやがて枯れる。
たとえ堅固な障壁でもやがては崩れ去る。如何なる権力も、人々の賞賛もさほど長続きしない。
総て鏡の中の変わりゆく映像に過ぎない。
世界の事象は常に変化している、留まることをしない。世界の事象は条件が整えば現れ、それが崩れれば消滅する。
己の身体も心も感覚器官も、又それに対応する外界も、つまりは仏の教えにおいては縁起といわれる。
短い時間の中では存在が実体を持つように感じる。狭い世界の中では何かが決定的原因で事象が起きていると感じる。
しかし、よく観察すると何も実体として捉える物事はない。
そこで物事に囚われることを止めて、総てを許してみる。そこから苦界からの抜け道が現れる。

LDN通信 2016年12月号

印刷用画面
文化の多様性と産業の多様性こそが人類の繁栄とその社会の活力を生む。
この多様性とまた高い倫理における統一性こそが人類に望まれることである。
自然界は実にこのことを素直に表現している。
還元論的思考でなく、システム論としてのアプローチ、構造的理解、相互の関係性における存在の分析、
そこに多様性と統一性の統合形態が生まれる。
仏教の縁起こそはこれにあたる。
人類の幸福を担保するもの、それは個々人々の心の真実であり、虚空の真実である。
それは清らかな思いで...[あ]...満たされている。このことを菩提心という。
そこから生まれる尽きぬ思いこそが慈悲である。
実に慈悲を感じそこに生きることは永遠の命を生きることである。
終わりあるこの身を超えて生きることとなる。
総ての優れたる聖者は此処に生きている。
幾多の仏も菩薩もこの中で生きている。
夜道の暗さは光にて明るく、凍える大地は太陽の熱で溶ける、人々の苦悩は仏の慈悲で癒される。
私たちはこの慈悲の心で他の人々を認め許さねばならない、己の喜びを人々に分かち与え。
他の人々の苦悩を己のごとく感じる必要がある。そこにしか真実の安心と幸福は生まれない。その時人は真の意味で孤独の牢から解き放たれる。