LDN通信 2016年5月号

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寺の芍薬も花を終わりました。今年も華麗な花をつけたのですが、震災の影響で花をめでる余裕が皆なかったので、あまり目につかなかったのではと思います。
毎朝騒々しいほど小鳥のさえずりが聞こえます。麦ももう色好き始めています。自然は一時も待つことなくうごめき、過去は過ぎ去り今日を迎えます。過去の後悔は徒労であり、未来の不安も益をもたらしません。唯現在の己の行為のみが己を支えるのです。
人は危機に遭遇すると己の判断を誤ります。己の弱点がもろ映しに出てきます。そこでこの危機管理をどうするかですが、まず最悪の条件がやってきた事を想定して、最高の備えをする。そして日々の生活に喜びを見出す。ここでこの喜びを見出すが大切です、不満を持ち出すととめどなく、不安を抱き続けると心が折れてしまします。今日生かされている事に感謝して、柔らかい心で総てに接する。そこで見えてくるものがあります。そこに未来の道があるのです。己の不満や怒りで己の眼を塞いだり振り上げた拳で他人を傷つけてはいけません。後で後悔の日々がやってきます。人は許しの中でこそ安らぎがあり、智慧の中でのみ道が開けるのです。学びは常に己の運命と共にあります。
如何なる世界に住もうとも眼明らかなる者にはそこは菩薩の浄土であると仏典は説きます。
今日熊本の震災に遭われた方々、心折れることなく、今日の太陽の光を感じて自然世界の大いなる愛を感じて心穏やかに過ごして下さい。